血液内科・腫瘍内科
当院の血液内科、腫瘍内科は、血液疾患全般(白血病・悪性リンパ腫など)と固形がん(胃癌・肺癌・大腸癌・乳癌・卵巣癌など)をチームで診療しています。
血液内科の主な診療
白血病・骨髄異形成症候群・悪性リンパ腫・多発性骨髄腫などの悪性疾患の他、貧血・白血球減少・血小板減少・凝固因子異常などの診療も行っています。
白血病や悪性リンパ腫には、患者さんの状態を見ながら最も効果的な治療を行い、治癒を目指した診療を心がけています。血液疾患の治療法は新しい薬の開発が進んでいる分野であり、当院でも最新の治療戦略を取り入れています。また、治癒を目指すために同種造血細胞移植など高度な医療が必要とされる場合には、大阪大学医学部附属病院、大阪国際がんセンターをはじめ患者さんの希望に応じて近隣の専門病院と連携を取りながら診療しています。

血液内科の主な診療
腫瘍内科領域では肺癌・胃癌・大腸癌・乳癌・卵巣癌など固形がんの診療を行っています。
これらの癌の治療は下記に分けられます。
①局所療法
(内視鏡治療・放射線
治療・手術療法)
②全身療法
(化学療法・ホルモン療法)
③癌に伴う苦痛に
対する治療
(緩和ケア)
血液内科、腫瘍内科の特徴
①緩和ケアとの連携 ~がんと診断された時からの緩和ケア~
当院は緩和ケア病床を24床設けており、化学療法と緩和医療とのベストミックスを目指した診療にも取り組んでいます。抗がん剤治療の早期段階から緩和ケア内科や症状緩和を専門に行う多職種で構成された院内サポーティブケアチームと連携を取り、がんやその治療に伴う苦痛対策を行っています。
緩和ケア内科のページはこちら【患者さん、ご家族へのサポート体制】
化学療法の世界は飛躍的進歩を遂げていますが、血液悪性疾患や固形癌のいずれの場合でも治癒が困難な疾患が多いのも事実です。当院では、患者さん・ご家族のご希望や目標を医療スタッフと共有し、最善の医療を提供できるよう取り組んでいます。そして患者さん・ご家族の苦痛・苦悩を軽減し、より良い時間を過ごせるように、緩和医療を併行するなどの配慮を心がけています。
②多職種による治療方針決定
血液疾患全般(白血病・悪性リンパ腫など)と固形がん(胃癌・肺癌・大腸癌・乳癌・卵巣癌など)をチームで診療しています。
医師とともに看護師、薬剤師、検査技師などの多職種で行う、カンファレンスを行っております。
③教育・研修施設
当院は『日本血液学会』、『日本臨床腫瘍学会』の認定研修施設です。
血液学や臨床腫瘍学を専攻する若手医師が日本血液学会認定血液専門医あるいは日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医の専門資格を取得できる環境です。
また、無菌室6床(完全無菌室2床)を設けており、充実した療養環境となっています。
よくある質問Q&A
A.以下のような症状が続くときは、早めの受診をおすすめします。
:原因不明の発熱が続く。
:あざができやすい、鼻血や歯ぐきから出血しやすい。
:頸の周りや腋の下、足の付け根にしこり(リンパ節の腫れ)がある。
:息切れ、動悸など貧血の症状がある
:健診や血液検査で、赤血球、白血球、血小板、凝固因子の異常値を指摘された場合
:寝汗がある、食事をしているのに体重が減り続けている。
このような症状がある場合は、一度ご相談ください。
A.化学療法は、血液の腫瘍や、がんが転移した時など、全身にあるがん細胞を治療する際に用いられる治療法で、いわゆる抗がん剤治療のことです。抗がん剤には、殺細胞性抗がん剤と分子標的薬があります。
当院では「がん薬物療法専門医」資格をもつ3名の医師と「がん化学療法認定看護師」、「外来がん治療認定薬剤師」が在籍しており、安全かつ最大限の治療効果が得られるよう多職種で治療に当たっています。
A.殺細胞性抗がん剤は、早く増える細胞に効くので、血球、髪の毛、消化管の細胞に影響が出やすいです。具体的には、白血球が減って感染を起こしやすくなる、貧血になる、出血しやすくなる、髪の毛が抜ける、口内炎、吐き気、嘔吐、下痢、便秘などが起こりやすい症状です。この他、末梢神経のしびれなどもよくある副作用です。これらの副作用には症状を緩和させる薬もあります。分子標的薬は、殺細胞性抗がん剤とは違って、がん細胞に特徴的な異常を狙った薬ですので副作用は少ないのですが、それぞれの薬に特徴的な副作用があり、 アレルギー反応、肺障害、末梢神経障害、皮膚障害などがありますので、使用する薬ごとに特徴的な副作用に気をつけて使用します。
Q.抗がん剤治療をしながら、仕事を続けるのは可能でしょうか?
A.がんの種類により、また同じがんの方でも進行度や治療の種類により体調は大きく異なります。最近は分子標的薬(がん細胞そのものを直接攻撃する薬剤)など副作用の少ない薬が多く開発され、また従来の抗がん剤使用時も副作用軽減のための支持療法(吐き気止めやアピアランスケアなど)が進んでいますので、仕事や趣味を続けながら抗がん剤治療を受けておられる方も多くおられます。また仕事との両立には、職場の理解が不可欠ですので利用可能な支援制度などを職場の方と相談してはいかがでしょうか。
※当院では、放射線治療は行っておりません。
当院には放射線治療を行う設備が整っていないため、放射線治療の提供ができませんが、近隣の放射線治療施設(明和キャンサークリニック等)と緊密な連携を取り、施設間カンファレンスも行っているため、当院での治療を受けながら放射線治療施設に通院することも可能です。治療効果を上げるために放射線治療を併用する化学放射線療法も行っています。
専門医・認定医・スタッフの紹介
- 水木 満佐央(みずき まさお)
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役職 病院長 専門分野 血液内科、腫瘍内科 資格 一般社団法人日本内科学会総合内科専門医
一般社団法人日本内科学会認定内科医
一般社団法人日本血液学会認定血液専門医・指導医
公益社団法人日本臨床腫瘍学会指導医
公益社団法人日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医
日本がん治療認定機構がん治療認定医
日本医師会認定産業医
難病指定医
臨床研修指導医養成講習会修了
がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了
- 安見 正人(やすみ まさと)
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役職 診療局長
部長専門分野 血液内科、腫瘍内科 資格 日本内科学会認定内科医・総合内科専門医・指導医
日本血液学会血液専門医・血液指導医
日本造血・免疫細胞療法学会認定医
日本化学療法学会抗菌化学療法認定医
緩和ケア講習会修了
臨床研修指導医養成講習会受講済
難病指定医
- 西浦 哲雄(にしうら てつお)
-
役職 特任病院長 専門分野 血液・腫瘍内科
緩和医療資格 日本血液学会専門医・指導医
日本内科学会認定内科医
総合内科専門医
日本がん治療認定医機構認定医・暫定教育医
日本臨床腫瘍学会暫定指導医
日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医・指導医
日本緩和医療学会暫定指導医
がん医療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了
インフェクションコントロールドクター(I.C.D)認定
緩和ケア指導者研修会修了
臨床研修指導医養成講習会受講済
難病指定医
日本医師会生涯教育認定
- 大西 麻由(おおにし まゆ)
-
役職 医長 専門分野 血液内科 資格 日本内科学会認定内科医
総合内科専門医
- 高橋 知也(たかはし ともや)
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役職 後期研修医 専門分野 内科 資格