放射線科
当院の放射線機器のご紹介
当院に設置されている放射線機器を紹介します。これらを駆使し、高度な画像診断の提供を行い、患者さんや地域医療に大きく貢献できるものと考えております。
病院の建て替えに伴い、放射線科全体も明るい雰囲気となりました。
また、検査室は、患者さんに安心して検査をうけていただけるよう、優しい雰囲気のお部屋になっております。
MRI
MRIとはMagnetic Resonance Imaging の略で、磁気共鳴画像といいます。
当院では、2019年3月より、PHILIPS Achieva dStream 1.5Tへアップグレード致しました。
強力な磁場と電波を利用して人体を任意の断面(縦・横・斜め)で画像化することができる検査です。X線を使わず磁石を用いて人体の内部を画像化する検査なので放射線による被ばくの心配がありません。
検査にかかる時間は、20~40分程度です。無症候性脳梗塞や脳動脈瘤、胆、膵管などが造影剤を使わずに検査ができます。また頚椎や腰椎のヘルニア、肝臓、前立腺や子宮、卵巣などの腫瘍、関節の損傷などの検査が可能です。必要により造影剤を使用する場合もあります。造影剤使用の際は副作用を起こす可能性があるので、喘息やアレルギー歴がある方は事前にお知らせください。
閉所恐怖症の方にはMRI対応の特殊なモニターを用いて、映像や音楽を見聞きしながらリラックスして検査を受けていただくことも可能です。(検査部位によってはご覧いただけない場合もあります)
強い磁場を用いて撮像するため、ペースメーカー等の医療機器(MRI対応でない機種)を使用されている方は検査を受けることができないなど、一部制限がありますのでご相談ください。
コンピューター断層撮影装置(CT)
2019年10月よりGE社製Revolution HDの64列CT装置に更新しました。
高速撮影により、撮影時間が大幅に短縮し、短い息止めで詳細な画像を得られるため、患者さんに優しい検査が可能となっております。
また、最新の画像再構成技術によって被ばくを低減できるようになりました。
被ばく線量については、診断参考レベル(DRLs)と比較し、患者さんにとって最適な線量となるよう心がけて撮影しております。
従来、金属(入れ歯、人工関節など)によるアーチファクトは画像を不鮮明にしておりましたが、このアーチファクトを低減するための処理(MAR)機能が付加されており、これを利用することでより一層鮮明な画像にでき、CT検査の適応、可能性が広がります。
造影剤を使用することにより、従来の装置では描出できなかった血管像、心臓の冠動脈像まで鮮明に描出できるようになりました。
新たな機能としてデュアルエナジー撮影(1度の撮影で2つのX線エネルギー画像を同時に取得できる技術)により、骨病変や血流の検出を向上させ、より診断に有効な画像を提供いたします。
X線血管造影診断装置
平成19年9月に東芝製X線血管造影診断装置(Infinix Celeve)を導入し、稼動しています。末梢挿入型中心静脈カテーテル(PICC)の挿入、ペースメーカー埋め込み等に使用しています。
乳房撮影装置(マンモグラフィ撮影装置)
2019年1月 AMULET Innovality(富士フィルム社製)を導入し、稼動しています。この装置はマンモグラフィ検診精度中央委員会の基準に適合した装置です。
マンモグラフィ(乳房撮影)は、乳がんの早期発見に有用とされており、当院では専任の女性の検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師が検査を行い、マンモグラフィ読影認定医師が読影をするというシステムで、主に乳がん検診に使用しています。
当院の装置は、2つの画期的な機能を兼ね備えた最新のデジタルマンモグラフィ装置です。
(1) “トモシンセシス”という断層撮影機能を搭載しており、薄くスライスした画像を撮影することができるため従来では乳腺の重なりにより病変の診断が難しい乳房においても、組織の重なりの影響を受けにくくなるため、病変をより正確に描出することができます(通常の2方向撮影に必要ならば追加する運用)。
(2) 患者さんの圧迫時の痛みを軽減する「Comfort Comp“なごむね”(圧迫自動減圧制御)」機能も備えており、痛みによる患者さんの苦痛を減らす撮影が可能です(※トモシンセシス撮影時に圧迫軽減併用はできません)。
なお、乳がん検診では、追加撮影である“トモシンセシス検査”は行えません。詳しくは、お問い合わせください。
当院では、乳腺外科外来にてマンモグラフィ検査のご紹介を受け付けております。
- 検診マンモグラフィ読影認定医師2名により、読影、ダブルチェックを行い、診断レポートを作成しております。
- 検査に関しては、女性の診療放射線技師3名(検診マンモグラフィ撮影認定技師)により、撮影を行っております。
トモシンセシス検査
通常のマンモグラフィでは、乳房全体を1枚の画像で撮影していましたが、トモシンセシスはCTのように1mm程度のスライス画像で確認ができるため、更に見やすくなります(1方向 約5~10秒)。
骨密度測定装置
平成26年10月にGE社製PRODIGY‐Cを導入し、稼働しております。検査にかかる時間は10分程です。
DEXA(Dual Energy X-ray Absorptiometry)法を用いた装置で、骨粗鬆症の診断や早期発見に役立ちます。このことはQOLの維持、向上に重要となります。
専門医・認定医・スタッフの紹介
- 若田 ゆき(わかた ゆき)
-
役職 主任医長 専門分野 放射線科
中枢神経領域画像診断
頭頚部領域IVR資格 放射線診断専門医
IVR専門医