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事業管理者あいさつ

人生100年時代?

 わが国政府は「人生100年時代」をキャッチフレーズに、平均寿命が100歳まで伸びることを念頭に、「人生100年時代構想会議」を立ち上げ、一億総活躍社会の実現を推進すると宣言しました。長寿長命は多くの人の願いであり、それはそれで結構なことです。しかし100年時代構想には高齢者の定義を65歳から70歳に引き上げ、年金支給年齢を70歳以上に先延ばしする、あるいは現役並み世代の範囲を拡大するなど高齢者の自己負担を増やして、増加する社会福祉費を削減しようとする財政面からの意図が見え隠れするようにも思えます。真の「人生100年時代」とは、100歳以上の人口が現在の7万人から70万人に増加すると推計される2050年においても、ただ寿命が延びただけでなく、健康寿命が延伸して幸せな生活を送ることが目標ではないでしょうか。

 2018年の診療報酬・介護報酬同時改定においては、医療と介護のシームレスな連携、地域包括ケアシステムの構築を進めるための施策を誘導する工夫が凝らされています。市立芦屋病院では、まず市民の安心と安全を担保するべく、従来24時間365日行っている内科2次救急に加えて、外科救急をいっそう拡充して、4月からは24時間365日の外科救急をめざします。輪番制の小児科週末2次救急も継続いたします。芦屋市の地域包括支援センター「高齢者生活支援センター」とは、当院地域連携室が密接に連絡を取り、急性期患者の入院ならびに退院患者の在宅復帰支援などをさらにきめ細かく行い、地域包括ケアシステムの構築に貢献していきます。また神経内科をあらたに標榜し、脳神経センターを立ち上げ、変性疾患、認知症、成人てんかん、嚥下障害など高齢者に多い疾患の予防・診断・治療を行います。入院患者の円滑な退院支援や身体機能の維持・向上を図るため、理学療法士を増員し、リハビリテーション科を拡充、住民の要望に応えていきます。これらの対応は健康寿命の延伸に資するものと確信します。

 市立芦屋病院の定評ある内科系各科、血液・腫瘍内科、消化器内科、糖尿病・内分泌内科、循環器内科、呼吸器内科等は一部診療科に人材が加わり、引き続き信頼される医療を提供いたします。緩和ケアは多職種の協働、ボランティアの協力を得て、この分野のリーダーシップを取れるように成長してまいりました。外科、整形外科、産婦人科はいずれも内視鏡を用いた低侵襲手術を行っています。加えて乳がん手術、消化器がん手術、骨折整復、人工関節置換、骨盤臓器脱手術等、当院ならではの特徴ある手術も提供しています。とくに悪性腫瘍(がん)に関しては、検査、診断、手術、化学療法、緩和ケアなどについて、患者と情報共有し、患者の意思を尊重しながら診療しています。

 予防医療については各種疾患の市民への啓発を行うとともに、人間ドック、特定健診等、健診事業を積極的に行って、国の数値目標の達成に寄与します。上記の各種計画を実施することにより、地域住民に真の「人生100年時代」を謳歌していただくことが、当院職員の心からの願いです。

市立芦屋病院 事業管理者 佐治 文隆

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