事業管理者のつぶやき
Chapter185.日米遊園地事情
市立芦屋病院事業管理者 佐治 文隆
夏休みに米国カリフォルニア州を訪れました。孫たちのお供だったこともあり、連日テーマパークや動物園、水族館のおつきあいでした。ロサンゼルスでは本場アナハイムのディズニーランドを皮切りに、ユニバーサルスタジオ・ハリウッド、ロングビーチ水族館、サンディエゴに移動してシーワールド、サンディエゴ・ズー(動物園)と、毎日これでもかというくらい遊園地のはしごです。私はン十年前の留学時代に、ディズニーランドとユニバーサルスタジオは行ったことがあるのですが、日本のディズニーランドもUSJも実は行ったことがありません。
ロングビーチのパシフィック水族館は公立だけあって教育的な展示方法が目につきました。色々な魚たちに触れることが出来るのもここの特徴です。クラゲやヒトデ、ウミガメたち、さらにエイやサメにも自由にタッチできます。須磨シーワールド(旧スマスイ・須磨水族館)でもいくつかの動物にタッチできますが、いずれも有料、時間制限つきでした。子供たちはコワゴワあるいは大喜びで触れていました。サンディエゴのシーワールドはテーマパークだけあって敷地も広く、園内には乗り物など各種アトラクションも充実していました。須磨シーワールドでお馴染みのオルカ(シャチ)やイルカのショーもあり、4頭のシャチが豪快に水飛沫を浴びせてくれます。
サンディエゴ動物園は3700匹の動物が飼育されている世界最大規模の動物園です。まずは2階建て巡回バスで園内をガイドしてもらい、見たい動物エリアの当たりをつけます。谷を挟んだ広い園内には自然環境に近い状態で飼われた動物たちが散見されます。パンダはここでも人気で、私は王子動物園で見損ねたパンダの実物を初めて見ることができました。サンディエゴは美しい街ですが、とくにラホヤ地区は高級住宅街としても知られます。丘陵に続く海岸にはペリカンやカモメその他名も知らない海鳥が飛び交い、アザラシが波乗りしたり、日光浴をしています。紺青の海景色を見ながら、爽やかな風に吹かれて、シーフードレストランのランチは最高でした。
ディズニーランド、ユニバーサルスタジオ、シーワールドなどのテーマパークに乗り物はつきものですが、何処もジェットコースターのようなスリルを楽しむ趣向が多いのはどうしてでしょう。垂直(に近い)落下や宙返りを繰り返すツイストタイプは当たり前のようです。私が乗ったウオーターシューターや急流下りもジェットコースター的要素満載で乗り物酔いの気分になってしまいました。ジェットコースターの急降下や加速・減速・左右への揺れはいずれも体にかかる重力(g)の変化が浮遊感などを生み出すものと思われます。浮遊感で脳内のドーパミン分泌が亢進し快感を生み出すといわれますが、三半規管の機能低下などで脳が同調せず乗り物酔いの症状になるそうです。若い頃は私もジェットコースターが大好きだったのですが、今は簡単に乗り物酔い症状が出現してしまいます。
日本には「地獄のゾンビ観覧車」という最恐の観覧車があるそうですが、今回乗ったスイングする観覧車は、ゴンドラが途中で想像以上に大きくスイングするタイプで、「たかが観覧車」となめてかかってひどい乗り物酔いに遭いました。帰国後、梅田のヘップ・ファイブ観覧車に乗ってみて、やっぱり揺れない観覧車が一番とつくづく思いました。
(2024.11.1)