広報誌HOPE Plus

芦屋病院コラム

あなたの背中曲がっていませんか?

人間ドックセンター 渡部 和子

下の図で、よくみられる姿勢をみてみましょう。

熱中症による救急搬送件数

正しい姿勢は④です。人間は二足歩行するために、脊椎は、微妙なバランスで、
頚部では前弯、
胸部では後弯、
腰部では前弯
して、バランスをとっています。脊椎は体中の神経の束が入っている骨です。
➀から➂のように、その弯曲がくずれると頭から足まで、いろんな症状がでてきてしまいます。多くの場合、痛みやしびれのため、さらに変形が進行してしまいます。


正しい姿勢は重要ですが、意識できていますか? 

悪い姿勢は長期間放置すると筋肉の不均等な分布を促し、年齢を重ねるとともに骨の変形を伴うようになって、正しい姿勢を維持するのが難しくなります。 日常的なケアがとても重要です。

発生場所別の救急搬送人員


仕事をしているとき、座っているとき、歩いているとき、今一度、自分の姿勢を見直してみましょう。


Point.1 環境を整えましょう。
☆机の高さやパソコンの位置
☆スマホをみる姿勢、場所
☆枕の高さやマットの硬さ

Point.2 以下のことを意識するようにしましょう。
☆猫背にならないように上半身をあげてみましょう。
☆同じ姿勢を長くとりすぎたら、ストレッチをして正しい位置に関節を 修復しましょう。 (肩甲骨を寄せたり、肩を前後に回したり、短時間でも、日々の疲れやストレスを解消できます。)
☆運動するときは正しい姿勢で、背中やお尻周りの筋肉をきたえましょう。 (全身筋肉のバランスを整えるエクササイズ-ピラティス等もお勧め) ※これらの参考になる動画やサイトがネットでたくさん閲覧できますよ。参照ください。

脊椎に変形はありませんか?
脊椎の変形は、症状が出るまで、自分ではなかなかわからないものです。 変形のある脊椎は、時間をかけてゆっくり修復することが必要です。無理な筋トレや運動は変形を助長することもあります。 まず、毎年うける健診やでの胸部エックス線、ドックでのCT、骨塩量測定検査等の機会に、脊椎の状態をチェックしましょう。