広報誌HOPE Plus

芦屋病院コラム

睡眠と健康

睡眠による休養は健康維持に欠かせません。睡眠時間が極端に短いと、肥満、高血圧、糖尿病、心疾患、脳血管疾患、うつ病などのリスクが高まると指摘されています。 厚生労働省は、最新の科学的知見に基づき「健康づくりのための睡眠ガイド2023」を策定しました。その中で、睡眠時間について以下のように言及しています。

  • 眠れる時間には限りがある
  • 加齢とともに短くなる
  • 冬季に10〜40分程度長くなる
  • 個人差があり、持病等によっても変化する

これらの特徴を踏まえ、睡眠ガイドでは、年代別に、小学生は9〜12時間、中学・高校生は8〜10時間、成人では6時間以上、高齢者では床上時間が8時間以上にならないこと、を目安に必要な睡眠時間を確保することが推奨されています。
また、良い睡眠には環境因子や生活習慣、嗜好品との付き合い方も大切です。睡眠ガイドには生活上のポイントも記載されており、その中のいくつかを挙げてみます。

  • 朝日を浴びる、朝食を摂る
  • 日中は活動する
  • 夕方以降のカフェインは控える
  • 就寝1〜2時間前に入浴する
  • 寝室にはスマートフォンを持ち込まない、寝酒はしない

もし、ご自身の睡眠に気になる部分があれば、可能な範囲で睡眠習慣について見直してみるのも一つです。
ただし、閉塞性睡眠時無呼吸のような睡眠障害やうつ病などの精神疾患によって睡眠が妨げられている可能性もあるため、その場合は医療機関への受診が勧められます。

芦屋病院公開講座

5月11日(土)14時~15時半

芦屋病院公開講座にて「睡眠について」のお話をしますので、ぜひご参加ください。

(場所) 芦屋市民センター401室
(受講料) 200円