令和6年度 市立芦屋病院 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率

病院指標

年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 286 99 88 131 249 264 323 770 1,191 593
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月 
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、年代別に集計。

●説明●
退院患者数は当院がその地域において、年齢階級別の患者数が分かる指標の一つです。当院の特徴として、70歳以上の高齢者が63.9%、20歳未満については9.6%に留まっています。もともと通院されていた方や、地域の診療所から紹介された方など様々な方が利用されています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060xx99x20x 脳梗塞 12 20.25 16.94 33.33 82.5
030400xx99xxxx 前庭機能障害 12 7.25 4.67 0 75.83
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 10 21.9 16.40 10 88.1
010060xx99x00x 脳梗塞 9 5 5.92 11.11 77.11
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 9 26.22 20.78 0 84.22
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、診断群分類別・診療科別に集計

●説明●
当科は、神経疾患一般を診療しています。脳卒中、パーキンソン病、神経難病に合併した誤嚥性肺炎などの診療を行なっています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx9900x0 心不全 72 23.17 17.33 6.94 87.24
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 31 2 2.02 0 68.06
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 24 18.42 16.40 8.33 87.25
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 15 25.27 20.78 13.33 90.33
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 9 16.67 13.66 11.11 84.89
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、診断群分類別・診療科別に集計

●説明●
当科は、72名と心不全患者が多く、そのほか睡眠時無呼吸症候群、肺炎などの一般内科疾患も診ています。約5年前から心不全チームを結成し、多職種と連携して高齢者の心不全に対応しています。日本循環器学会の研修関連施設として、研修医の教育も行っています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 94 2.69 2.57 0 77.3
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 52 13.25 8.88 0 81.71
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 50 6.54 7.60 0 66.98
060035xx99x0xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 39 2.59 7.91 0 71.08
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 34 8.15 9.08 0 76.79
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、診断群分類別・診療科別に集計

●説明●
当科は日本消化器病学会、日本消化器内視鏡学会の専門医指導施設に認定されています。消化管分野では内視鏡検査・治療に積極的に取り組んでおり、年間約4,450件の内視鏡検査を行っています。また、カプセル内視鏡、小腸内視鏡の設備も整い、全消化管の診療に対応可能です。胆膵の内視鏡治療、肝炎治療、経皮的ラジオ波焼灼療法(RFA)、難治性腹水症例に対する腹水濃縮還元療法による腹水コントロール等も行なっています。また、肝細胞癌、膵癌、胆道癌に対する化学療法も行っています。
糖尿病内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 53 19.15 16.40 5.66 87.09
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 48 14.83 13.77 0 72.9
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 39 18.44 13.66 0 82.74
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 27 25.37 20.78 14.81 86.7
0400802299x000 肺炎等(市中肺炎かつ15歳以上65歳未満) 19 7 8.13 0 36.05
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、診断群分類別・診療科別に集計

●説明●
当科は若手医師が在籍しており、糖尿病、内分泌代謝疾患の後期研修を行っています。また、とりわけ当院患者に多い、高齢者医療を含めた総合内科的診療を行っており、誤嚥性肺炎、腎尿路感染症、めまい等の一般疾患の診療を行っています。糖尿病については年間入院患者46人の実績があり、インスリン、GLP-1受容体作動薬といった注射療法や各種糖尿病治療薬による内服療法を中心に幅広く診療しています。甲状腺疾患についても外来診察を中心に診療しています。また平成30年度からの新専門医制度にも対応しています。
血液腫瘍内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 37 27.43 20.78 18.92 86.27
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 30 18.5 16.40 6.67 87.37
0400802299x000 肺炎等(市中肺炎かつ15歳以上65歳未満) 22 7.82 8.13 0 40.27
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 18 18.44 13.66 11.11 84.5
130030xx99xBxx 非ホジキンリンパ腫 18 15.28 12.23 0 78.11
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、診断群分類別・診療科別に集計

●説明●
当科は血液疾患および固形癌を臓器別の診療科ではなく、一つの診療科で治療している点が特徴です。今年度は血液疾患では非ホジキンリンパ腫が多い結果でした。治療方針はガイドラインを軸としていますが、患者さんやご家族のニーズに合うように対応することも心がけています。一般内科の役割も担っており、誤嚥性肺炎や尿路感染症の治療も担当しています。また当院は日本血液学会認定研修施設、日本臨床腫瘍学会認定研修施設であり、若手医師が認定医・専門医の資格を取得できる環境にあります。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
0400801199x0xx 肺炎等(1歳以上15歳未満) 125 6.02 5.61 1.6 6.18
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 55 6.11 6.98 0 2.04
040100xxxxx00x 喘息 37 5.43 6.38 0 3.59
030270xxxxxxxx 上気道炎 21 5.05 4.71 0 2.81
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 20 6.5 6.22 0 1.6
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月 
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、診断群分類別・診療科別に集計

●説明●
当科は芦屋市で唯一小児が入院できる医療機関です。2次医療機関として芦屋市や西宮市、神戸市東部のクリニックからの紹介、入院対応を行っております。加えて慢性の疾患や、日常での悩みへの相談対応も行っています。COVID-19流行時に減少していた感染症が、5類移行後増加、重症化しています。そのためか入院患者は増加傾向になりました。今後も感染症に対する治療はもちろん、夜尿症やアレルギー疾患、学習障害へのトレーニングなど普段の生活でのお困りごとへのアプローチを続けていきます。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) 61 3.93 4.54 0 74.33
060335xx0200xx 胆嚢炎等 32 6.81 7.05 0 67.38
060150xx03xxxx 虫垂炎 19 9 5.32 0 50.05
060150xx99xxxx 虫垂炎 18 6.11 8.00 0 39.5
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 17 8.18 9.08 5.88 68.35
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月 
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、診断群分類別・診療科別に集計

●説明●
当科では急な腹痛などの救急疾患に対して、24時間対応にて地域の皆様の安心に寄与できるうような体制を整えています。治療は急性虫垂炎、腸閉塞、腹膜炎等の緊急疾患に対しても、胃癌、大腸癌、胆石症、ヘルニア等の一般疾患もほとんどの症例で低侵襲な腹腔鏡手術を行っております。高齢の方でも負担を軽減し、より安全な手術治療をすることに努力しております。
また専門外来として乳腺専門外来、ヘルニア・気胸センター、肛門専門外来を開設してそれぞれの疾患に対する専門治療を実施しております。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070370xx99xxxx 骨粗鬆症 70 24.16 21.26 41.43 85.74
160800xx02xxxx 股関節・大腿近位の骨折 47 37.53 25.29 65.96 85.66
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 44 22.73 21.38 15.91 78.34
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 15 33.53 19.16 33.33 83.33
160980xx99x0xx 脊椎骨粗鬆症 14 22.14 19.30 50 89.79
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、診断群分類別・診療科別に集計

●説明●
当科ではクリーンルームでの人工膝関節手術、関節鏡治療を主体とした膝関節手術を主軸とする一方で、骨粗鬆症の予防と、骨粗鬆症を基礎とした脊椎圧迫骨折、大腿骨近位部骨折、上肢の骨折などの早期治療に全力をあげて取組んでいます。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 105 4.24 5.88 0 45.58
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 57 3.98 5.97 0 45.4
120220xx01xxxx 女性性器のポリープ 29 1.66 2.72 0 45.76
120090xx97xxxx 生殖器脱出症 17 7.71 7.74 5.88 72.06
120100xx01xxxx 子宮内膜症 16 1.94 6.69 0 42.31
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、診断群分類別・診療科別に集計

●説明●
子宮筋腫や卵巣嚢腫などの良性疾患は、ほぼすべて腹腔鏡手術を行っています。子宮内膜ポリープや粘膜下筋腫に対する子宮鏡手術も近年増加傾向です。周術期管理の工夫に取り組んでおり、術後早期に退院可能な患者様が多く、在院日数は全国平均を下回っています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 186 1.81 2.49 0 78.07
020110xx99xxxx 白内障、水晶体の疾患 1 2 2.37 0 75
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、診断群分類別・診療科別に集計

●説明●
眼科は高齢者が多い為、失明につながる緑内障・糖尿病性網膜症・黄斑変性症などの患者も多くみられます。これらの疾患で硝子体注射や手術等が必要になる症例は大学病院などに紹介しています。令和6年度の白内障手術は186件施行しており、眼科の主な治療として取組んでいます。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 8 4 1 14 7 4 1 8
大腸癌 9 15 14 20 6 3 2 8
乳癌 2 6 7 13 5 7 1 8
肺癌 0 0 1 8 3 1 1 8
肝癌 0 3 2 1 0 1 2 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月  
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、国際対がん連合(UICC)の基準によりTNM、癌取扱い規約の基準によりStageごとに初発の5大がんを集計
 
                                                       
●説明●
胃癌・大腸癌の早期癌に関しては消化器内科での内視鏡手術の適応となる症例があります。胃癌・大腸癌・乳癌は外科での手術症例もあり、stageⅡ、stageⅢの症例も多くなっています。当院では肺癌に関する検査を施行する呼吸器内科常勤医がいないため、肺癌患者に関しては手術適応の無い症例のみを治療しています。StageⅣの場合には、化学療法あるいは緩和医療を中心として治療を行います。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 62 8.31 45.89
中等症 125 18.11 82.68
重症 26 29.19 86.62
超重症 7 17.57 79.86
不明 0 0 0
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから肺炎の重症度とその平均年齢在院
日数ごとに集計

●説明●
患者さんの高齢化に伴い、誤嚥性肺炎が増加しています。また、市中肺炎も増加し、重症率も上昇しています。当院では肺炎のクリニカルパスを使用し、効率的な治療に取組んでいます。また、嚥下内視鏡などによる精密検査の結果もとに胃瘻造設等を適切に実施しています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 19 17.79 82.53 18.92
その他 18 19.94 80.61 2.7
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、脳梗塞の患者を3日以内とその他ごとに集計

●説明●
脳梗塞に関しては、高齢化に伴い高血圧、糖尿病、脂質異常、心疾患など複数の危険因子合併による動脈硬化を背景に脱水などを契機とした軽症の脳梗塞が多くみられる傾向にあります。全身状態を考慮しつつ、急性期、亜急性期の診断、転院を含めた治療と積極的なリハビリテーションを行っています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 121 2.08 1.84 0 76.57
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 37 2.51 16.08 0 86.14
K654 内視鏡的消化管止血術 15 0.73 15.47 0 80.73
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 10 22.9 34.4 30 81.7
K6872 内視鏡的乳頭切開術(胆道砕石術を伴う) 10 2.5 6.2 0 81.4
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月 
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、手術別・診療科別に集計

●説明●
当科では、大腸腫瘍に対する内視鏡的切除術を多数行っていますが、外来での治療比率が高くなっています。また、食道・胃・大腸の早期癌に対しては内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)も行っています。内視鏡的消化管止血術、異物除去、消化管ステント留置術、胆管ステント留置術などの緊急内視鏡も積極的に行っています。
血液腫瘍内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 16 4.5 24.63 0 71.06
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 6 10 25.67 33.33 77.83
K654 内視鏡的消化管止血術 4 11.75 39.5 25 75.75
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 3 51.67 21 33.33 87.67
K6261 リンパ節摘出術(長径3cm未満) 2 2 36 50 78
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、手術別・診療科別に集計

●説明●
昨今抗がん剤の種類は増加傾向にあります。内服の抗がん剤も種類は増えていますが、点滴抗がん剤は抗がん剤治療の中心的役割を担っています。点滴抗がん剤には皮膚に漏出すると炎症や壊死を起す場合や持続注射が必要な薬剤があり、埋め込み型の中心静脈カテーテルを留置し、安全に治療が継続できるように工夫することがあります。埋め込み手術は外科に依頼しています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 44 1.32 4.59 0 67.64
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 37 1.08 1.81 0 70.08
K6335 鼠径ヘルニア手術 26 1.12 4.58 3.85 81.31
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 18 0.78 4.33 0 39.5
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 17 6.41 15.88 5.88 80.94
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、手術別・診療科別に集計

●説明●
当科では低侵襲手術として、胃癌、大腸癌、胆石症、ヘルニア等の一般疾患のみならず、急性虫垂炎、腸閉塞、腹膜炎等の緊急疾患に対してもほとんどの症例で腹腔鏡手術を行っております。高齢の方が多い中、できる限り患者さんの負担を軽減し、より安全な手術治療をすることに努力しております。                                                           また専門外来として乳腺専門外来、ヘルニア・気胸センター、肛門専門外来を開設してそれぞれの疾患に対する専門治療を実施しており、要望に対応して日帰り手術など短期入院の手術も実施しております。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(膝) 44 1.41 20.32 15.91 78.34
K0811 人工骨頭挿入術(股) 31 7.13 28.58 64.52 85.87
K0462 骨折観血的手術(下腿) 25 3.96 17.08 24 70.16
K0461 骨折観血的手術(大腿) 23 7.65 32.39 56.52 84.48
K068-2 関節鏡下半月板切除術 13 1 6 0 69.15
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、手術別・診療科別に集計

●説明●
部長の専門領域である膝の人工関節や関節鏡手術と、上肢、下肢の骨折手術が多いですが、対応できる専門施設の少ない骨軟部腫瘍に対する手術も行っています。全ての手術において早期手術、早期退院と安全、確実な手術を目指しています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 87 0.71 2.78 0 47.93
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 76 0.46 2.55 0 47.22
K872-31 子宮内膜ポリープ切除術(電解質溶液利用) 30 0 0.67 0 46.57
K872-2 腹腔鏡下子宮筋腫摘出(核出)術 20 0.7 2.7 0 38.45
K867 子宮頸部(腟部)切除術 16 0 0.94 0 42.31
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、手術別・診療科別に集計

●説明●
子宮筋腫や卵巣嚢腫などの良性疾患は、ほぼすべて腹腔鏡手術を行っています。子宮内膜ポリープや粘膜下筋腫に対する子宮鏡手術も近年増加傾向です。周術期管理の工夫に取り組んでおり、術後早期に退院可能な患者様が多く、在院日数は全国平均を下回っています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他) 186 0 0.81 0 78.07
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、手術別・診療科別に集計

●説明●
眼科の特徴として高齢者の方が多く、令和6年度は白内障手術が90%以上を占めていますが、霰粒腫の手術も積極的に行っています。入院施設があるということで、他院からの紹介も多く、紹介患者さんはなるべく早く紹介元へ戻って頂けるよう努めています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 0 0
異なる 16 0.4
180010 敗血症 同一 13 0.33
異なる 7 0.18
180035 その他の真菌感染症 同一 0 0
異なる 2 0.05
180040 手術・処置等の合併症 同一 8 0.2
異なる 0 0
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、最も医療資源を投入した傷病名が入院の契機となった傷病名と同一か異なるかに分けて集計。症例数を分子、全退院患者数を分母とする。

●説明●
医療の質の改善に資するため、臨床上ゼロにはなり得ないものの、少しでも改善すべきものとして定義される感染症及び合併症の発生率を示したものです。

医療の質指標

リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
474 452 95.36
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月
<集計内容>入院EFファイルより、リスクレベルが「中」以上の手術を実施された
         入院時年齢が15歳以上の患者のうち、以下のいずれかに該当する
         場合に集計
         ・入院期間中に以下の医事マスタを算定されている患者
         ・入院期間中に抗凝固療法(以下の薬価基準コードの薬剤が
          用いられたもの)を算定されている患者

●説明●
肺血栓塞栓症の予防対策の実施率は95.36%と非常に高く、弾性ストッキングの着用や間歇的空気圧迫装置の利用、抗凝固療法など、適切な管理が行われていると考えます。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
1396 1126 80.66
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月 
<集計内容>外来・入院EFファイルより、以下の医事マスタを算定している日がある患者
         のうち、1日に2回以上算定されている日を集計

●説明●
 血液培養は全科を通じて感染症診療上非常に診断的価値の高い検査ですが、1セットのみ施行した場合、偽陽性による過剰診療の懸念があり、通常2セット以上実施することが強く推奨されています。 
 院内横断的に他職種で構成された感染対策チーム(Infection Control Team:ICT)による介入開始以来、当院における血液培養検査2セット実施率は年々上昇傾向にあり、令和6年度は79.7%と、日本病院会QIプロジェクトの血液培養2セット実施率の平均値71.8%を上回る結果となっています。 2セット実施率が低下しないよう今後も日々の介入・指導を継続していきます。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
308 265 86.04
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月
<集計内容>入院EFファイルより、広域スペクトルの抗菌薬が処方された退院患者
         のうち、入院日から抗菌薬処方日までの間に細菌培養同定検査が
         算定されている場合に集計


●説明●
 不適切な抗菌薬使用は、耐性菌蔓延の原因になることから、各医療機関において抗菌薬適正使用支援チーム(Antimicrobial Stewardship Team:AST)を組織し、抗菌薬適正使用を推進する取り組みが求められています。 抗菌薬適正使用の鍵を握るのは正確な微生物学的診断であり、広域抗菌薬の投与開始時に血液培養検査を行うことは、不適切使用を避けるために望ましいプラクティスとされています。 
 当院においてもASTの介入開始以来、広域スペクトル抗菌薬使用時の血液培養実施率は年々上昇傾向にあり、令和6年度は86%と、日本病院会QIプロジェクトの2021年全国平均値38%を大幅に上回っています。 今後も教育研修を通じて抗菌薬使用時の培養採取徹底を啓蒙周知していく方針です。
転倒・転落発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
50372 176 3.49
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月 
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、退院患者の在院日数の総和もしくは入院患者延べ数のうち、退院患者に発生した転倒・転落件数を集計

●説明●
90歳以上の超高齢者や認知障害を伴う方も増えていますが、身体的拘束を最小限にしつつ、転倒・転落の発生を最小限にするよう工夫と努力を継続していきます。
転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
50372 52 1.03
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、退院患者の在院日数の総和もしくは入院患者延べ数のうち、退院患者に発生したインシデント・影響度分類レベル3b以上の転倒・転落の発生件数を集計

●説明●
転倒・転落によるレベル3b以上のインシデント発生を、身体的拘束を最小限にしつつ防止するために、衝撃吸収マットの設置などの工夫と努力を継続していきます。
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率ファイルをダウンロード
全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
480 479 99.79
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、全身麻酔手術で予防的抗菌薬投与が実施された手術件数のうち、手術開始前1時間以内に予防的抗菌薬が投与開始された手術件数を集計

●説明●
手術開始前1時間以内に適切な抗菌薬を投与することで術後の手術部位感染を予防し、入院期間の延長や医療費の増大を抑え、安全で質の高い医療を提供していきます。
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
47974 14 0.03
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、退院患者の在院日数の総和もしくは除外条件に該当する患者を除いた入院患者延べ数のうち、褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡)の発生患者数を集計

●説明●
褥瘡、いわゆる「床ずれ」は、感染や患者さんの生活の質(QOL)を低下させる要因となります。患者さんの状態により完全な予防は困難な場合もありますが、当院は専門の看護師を中心とした褥瘡対策チームが適切な対策を行っています。
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合ファイルをダウンロード
65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
2606 575 22.06
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、65歳以上の退院患者数のうち、入院後48時間以内に栄養アセスメントが実施された患者数を集計

●説明●
消化器疾患、脳神経疾患、感染症で経口摂取が困難な患者に入院早期の栄養アセスメントが必要と考えます。
身体的拘束の実施率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
50372 1906 3.78
●定義●
<集計期間>令和6年6月から令和7年5月
<集計内容>DPC退院症例の様式1のデータから、退院患者の在院日数の総和のうち、身体的拘束の実施日数を集計

●説明●当院は高齢者の入院患者が多い。せん妄のリスクと認知機能低下をもつ患者に対し、安全な治療を提供するため、身体拘束に関して毎日病棟で多職種カンファレンスをおこない、妥当性を検討している。
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