広報誌HOPE Plus

事業管理者のつぶやき

Chapter123.至福の音楽 NEW

市立芦屋病院事業管理者 佐治 文隆

G20サミット直前の梅雨入りの大阪へ、玉置浩二×オーケストラ公演「THE EURASIAN RENAOSSANCE “ромашка(ロマーシカ)“」を聴きに行きました。玉置浩二のライブを聴くのは実に10年ぶりでしたが、最近5年間おこなってきたオーケストラとのコラボの集大成というだけあって、私の経験した玉置から一皮も二皮もむけた洗練されたコンサートでした。イタリアン・バルからミシュラン星付レストランへ変身した感じと言えばいいでしょうか。もちろん安全地帯をはじめ少人数のバンドでのイタリアン・バル風コンサートも、客との一体感があって楽しかったのですが、フェスティバルホールを満席にしての大阪フィルとの共演で彼の音楽性を再認識しました。

亡妻が教育ママを卒業した頃から、とつじょ玉置浩二にハマり、ファンクラブに入って「追っかけ」を始めました。近場の公演であれば年に数回はおつきあいしていたのですが、北海道や九州あるいは中国地方のツアーには、夏休みをとってレンタカーの運転手をしながら、文字通り「追っかけ」て連日の公演を聴いたものです。昼間の車内では持参のCDアルバムをガンガンかけ、夜は夜でライブ・コンサートですから、寝ても覚めても頭の中で玉置のメロディーが渦巻く状態です。考えてみれば妻との旅行といえばツアーの追っかけだけだったような気がします。さすがに私は参加しませんでしたが、海外のコンサートも追っかけていましたし、新着CDは車載用と自宅用の2枚を必ず購入、グッズは言うまでもありません。ファンクラブ会報にも欠かさず投稿し、そのいくつかは掲載されていたようです。ついには友人たちと語らってコピー・バンドを結成、キーボードを担当して、大阪の貸しスタジオに毎月いそいそと出かけていました。

コンサートは二部構成で、オーケストラとのコラボということもあってか前半はとくにバラード風の曲が多くを占めていました。オーケストラによる「歓喜の歌」で幕を開け玉置浩二登場、「キラキラニコニコ」「いつもどこかで」「ぼくらは」そして「MR.LONELY〜プレゼント〜サーチライト」メドレー「ロマン」「FRIEND」と続きます。二部の玉置は「GOLD」で歌い始め、「行かないで」「JUNKLAND」「ワインレッドの心〜じれったい〜悲しみにさよなら」メドレー「夏の終りのハーモニー」で締め、アンコールに「田園」と「メロディー」で終演でした。「田園」では「愛はここにある大阪にある」と定番の歌詞変更があり、ご当地サービスです。このパターンは私の知る昔の網走や鹿児島のコンサートでも同じでしたね。「夏の終りのハーモニー」と「メロディー」では一部マイクなしでナマ声を聴かせましたが、大きなホール隅々まで届く声量とその歌唱力に驚きました。

圧巻は何と言っても「田園」でした。湯浅卓雄指揮の大阪フィルハーモニー交響楽団が演奏するベートーヴェン交響曲第6番「田園」に続いて、玉置浩二の「田園」が流れます。伴奏には巧みに交響曲「田園」の旋律も重なり、オーケストラとの共演ならではの厚みを感じました。コンサートの主題“ромашка(ロマーシカ)“はロシア語でロシアの国花カミツレを意味します。カミツレは別名カモミールで、ハーブティーに使用され、リラックス効果があるとされます。タイトルにふさわしくリラックスできたコンサートでした。

(2019.9.1)